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[論説]生乳の最需要期 飲用習慣働きかけよう

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学校給食が再開する9月は、生乳の最需要期に当たる。大消費地の関東では、夏の涼しさで生産が上振れ、需給逼迫(ひっぱく)を回避できそうだ。牛乳の供給量は十分。ごくごく飲める暑い時期のうちに、牛乳の価値を浸透させ、年間を通じた飲用習慣の形成につなげよう。 例年、暑さで生産が落ち、一方で消費が増える9月は年間で最も生乳需給がタイトになる。注文に応えきれず、店頭で牛乳が欠品になる事態も少なくない。機会損失をなくすため、指定生乳生産者団体(指定団体)や乳業の緊張感が高まる時期だが、今年はそうした事態を避けられそうだ。 飲用の最大産地・関東では例年なら8月下旬に生産量が底を打つところが、今年は涼しく「1カ月前の7月下旬が底だった」(関東生乳販連)。直近8月中・下旬の受託乳量は前年比3%増と計画より上振れ、余乳も発生する異例の夏となった。 「昨年9月の種付けの成功率が高く、今年6、7月の分娩(ぶんべん)が増えた」(同販連)との報告もある。夏の暑さが厳しくなく、地域によっては乳牛への暑熱ダメージが少ないため、乳房炎など疾病や死廃牛の発生率が低くなる可能性もある。 需要期の増産は喜ばしい。欠品が起きない見通しが付いたことで、ちゅうちょなく牛乳の消費拡大を働きかけられる環境が整った。飲用習慣のない人が牛乳を飲み始め、飲める人はさらに1杯飲みたくなるような提案を、暑い今のうちに活発化させたい。習慣が定着すれば、冬季も酪農家が存分に搾れるようになる。 Jミルクは、腹を壊すため牛乳を飲みたくても飲めない「乳糖不耐」の人に、対処法を紹介する。少量を分けて飲むこと、毎日飲むことで、乳糖の分解や代謝の増進が期待でき、お腹を壊しにくくなるという。牛乳を温めれば腸への刺激が弱まり、乳糖分解酵素の働きも盛んになる。研究成果に基づく症状の緩和法で、こうした知識も広めたい。 それでも牛乳が飲めないという人には、乳酸菌の働きで乳糖が分解されているヨーグルトや、乳糖をほぼ含まない熟成チーズを薦めたい。 低糖質で認知症の予防効果もあるといわれるチーズは、今期、乳業各社が国産生乳を使う新商品を投入し、売り場がにぎわう。指定団体経由の今年度のチーズ向け処理量は7月までで5%増えている。調理に幅広く使え、需給が緩む寒い季節に消費が増える特性もある。 チーズは生乳の需給調整の点でも期待が高い。魅力的な国産チーズの消費を拡大し、バター・脱脂粉乳が中心になっている今の需給調整の改善・強化にもつなげたい。
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